神葬祭

鴻徳神社では神道形式による葬儀(神葬祭)を承ります。

神葬祭のポイントは
【1】通夜祭(つやさい)=故人の御霊(みたま)が戻る蘇りを願う
【2】遷霊祭(せんれいさい)=御霊(みたま)を霊璽(れいじ)に遷す
【3】葬場祭(そうじょうさい)=亡骸との最後の別れ

の以上3点です。

近年、病院から火葬場に直接搬送し、一切の葬送儀礼(セレモニー)を行わない「直葬」が急増しており、近い将来ほとんどの葬儀が直葬になるのではないか、と推測されています。全ての費用も合わせても概ね20万円程度で収まります。

一方、斎場を貸し切って大勢の会葬者を招いて行う従来型の葬儀は、費用が概ね200万円程度(葬儀120万+飲食接待費30万+お布施50万)かかるともされており、従来型の大がかりな葬儀に対する反動、また、シンプルに極力最小限の出費で儀礼に多くの費用を掛けない現代人の価値観からすれば、直葬形式が増加しているのは頷けます。

見送られる側からすれば、「自分のことにお金を掛けなくてもよいから、子や孫の代でお金を使ってほしい」という気持ち。しかし実際に故人の意向にしたがって簡易的な葬送を選択したものの、見送る側としては後になって「もう少し、ゆっくり見送ってあげたかったな」という気持ちが残ってしまうのも事実。

このように、世の中の流れは「直葬」に向かっているけれども、果たして「完全直葬」に全ての葬儀が置き換わるとも当社では考えておらず、シンプルな葬儀のなかに大切な葬送儀礼のポイントを織り込むお手伝いが出来るのではないか、ということを模索しています。

冒頭に神葬祭のポイントを3点挙げましたが、【2】は特に絶対に外してはならないポイントで、遷霊祭をしなければ、ご遺体に御霊(みたま)が宿ったまま火葬、または納骨してしまうということになります。遷霊祭をもって、霊璽(れいじ=仏式における位牌)に故人の御霊をお遷しするから、その後の火葬、埋葬ができる(宗教的な意味において)わけです。

直葬、家族葬、一般葬、それぞれのお考えの葬儀形態に神道に基づいた葬送を織り込ませていただきます。

祭祀料は一般葬の1人奉仕で「2日間15万」を目安とし、1日限りの直葬・家族葬においては「5~8万円」の範囲内(車代別途)でお見積りをさせていただきます。

また、当社では神葬祭を通して神社神道の基礎知識を理解していただくための勉強会を適宜開催しております。

是非、五穀祭など定例行事の機会に一度ご来社いただき、神職に直接ご相談ください。神社に日ごろからご参拝いただき、縁を結んでいただいた方からのご相談を丁寧に申し受けます。

直近の勉強会の記録

以下はこうとくにんげん塾で実施した内容です。

「神葬祭のあらまし~その1」
令和元年(2019)8月4日
仏教・神道・儒教の違い、寺院と神社の数、神と先祖の関係、神棚と仏壇・祖霊舎の順序、御神体と依り代

「神葬祭のあらまし~その2」
令和元年(2019)8月18日
神道と仏教 葬儀の違い、死生観、諡と戒名、家庭での祀り方、墓所、弔問の作法、他

「神葬祭のあらまし~その3」
令和元年(2019)9月1日
祖霊祭祀は神道信仰の根本要素、神葬祭の式次第、霊前祭、祖霊祭、その他知っておきたいこと、他

「神葬祭のあらまし~その4」
令和元年(2019)9月15日
「通夜祭→遷霊祭→葬場祭」の流れ、通夜祭詞・葬場祭詞を読んでみよう、他